学習障害の原因
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学習障害というのは、脳に損傷などがあるわけではないのに、うまく読み書きができなかったり、読めても意味が理解できなかったりする状態だ。
しかし難読症の子どもの脳の活動を観察すると、問題のない子どもに比べていくつかの特徴が見受けられるという。
というのも人の脳で言語を処理しているのは言語野(げんごや)と呼ばれる部分なのだが、難読症の子どもは文字を読むときに、ここがあまり活発に働かないことが分かっている。
人間は文字をまず視覚によって捉え、それを音声に変換し、音声から意味を理解するというが、この音声部分を処理しているのが言語野だ。
学習障害の1つに、文字をスラスラ読めないと言うことがあるが、スラスラ読むためには目が機敏に動き、それを的確に音声に変換し、それを発声するという段階すべてがうまく行っていなければ不可能である。
難読症の人の場合、個々の機能には異常が見受けられないので、文字情報を視覚で捉えた後、文字を音に変換するところがうまく行かないのだろうと言うことだ。
学習障害は家庭学習で改善できる
難読症は、ある程度トレーニングによって改善されると考えられている。
人類が言語を使うというのは、胎児の脳の言語野が左右均等でなく、左脳ばかり発達することで、生まれつきのモノだと言われている。
がしかし文字を使って読み書きしたり計算したりという能力は、後天的なものである。
つい百年ほど前の社会では全ての人に、読み書きそろばんの能力が求められているわけではなかったが、今ではかなりの割合の人間がそれを学び身につけている。
これは結局、生まれてから勉強というトレーニングによって身につけたものだ。
となれば何らかのトレーニングによって、難読の人間も日常生活には支障のないレベルまで、脳を使うことが可能になる可能性が高い。
学校にいる間は同じ年齢の人と自分を比較して、できる・できないを判断することが多いが、社会に出てみると年を食ってもできない人間はできないし、若年齢でもできるヤツはできることがわかる。
一年や二年、遅れてるくらい何の問題もない。